無意識の運動指令とは?

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現代 医療とスポーツが発達し身心が衰弱した肉体に悩む時代

前回予告の通り今回は無意識の運動理論に関して書きます。人が体を動かす時には自分の意思で体を動かします。今この文章を読んでいるのも自分の意思による行動です。椅子に座って読んでいる人もいるし、寝そべって読んでいる人もいます。もしかしたら通勤電車で立って読んでいる人もいるかもしれません。少し想像してみてください。同じ座るという行動をしているのに一体何故みんな同じ座る姿勢にならないのでしょうか?寝そべるというのも同じ行動でそれぞれの寝そべり方の形になります。電車で立つという行動も同じです。満員電車の沢山の人数の中でさえ同じ立ち方の人を探すのは難しいですね。
この理由は体を動かす指令がもう一つあるからです。現代では、その存在を知ってはいますが、詳細なことまではまだ解明されていないのがこの理論です。例えば熱い物に手を触れると自分の意思ではなく勝手に手を離します。これは脊髄反射と呼ばれる意思を超える本能的な動きです。くしゃみをするのも同じです。体には体を正常に維持する為に働くもう一つの運動指令があります。体全体を自分の意思で掌握してコントロールすることは不可能です。ですから無意識に体をコントロールする体の働きの器官。無意識の運動指令が存在しています。
この文章を読んでいる時にも、自分では気がつかないだけで、読んでいる時の目は瞬きをしていますし、涙も目が乾かないように適切に目を潤してくれています。呼吸も自分の意思ではなく体が適切に行なってくれています。もしかしたら、今少し前に食べた物を消化しているかもしれません。消化も当然体の動きです。心臓も動いていますし、血液も循環しています。細胞の一つひとつは、今も自分の意思を超えて、生きる為に最適な動きを行なっています。人には意識できないほどに沢山の体の動きがあります。意識していては間に合わないので無意識に行なっています。

この働きは体の内側だけではなく、体の外側にも同じように存在しています。熱い物に手を触れたら、考えなくとも一瞬で手を離すことが分かりやすい例です。
体の外側とは地球の表面であり、地球に存在し手で触れる総てになります。人は歩くという意思による行動だけでどこでも歩く事が出来ます。砂浜でも険しい山道でも何も考えないで歩く事が出来ます。ところがその際には体の奥から詳細な情報を処理した動きの変化が起きています。ロボットはこの指令を持たないので歩く場所が変われば歩けないのです。

座るという同じ行動がそれぞれ別の座る形になるのは、無意識の運動指令が適切に働くからになります。例えば肩や腰が痛い場合には無意識にかばう姿勢になります。これと同じことを常に人は無意識で行なっています。その人の体の状態、表面の筋肉の状態、内臓の状態、あるいは精神の状態も含み、体はその時に最適な姿勢を常に維持します。そして必要に応じて姿勢をも変えてくれます。これも無意識の運動指令の働きで、これが狂えば体はどんどんおかしくなってしまいます。庇う筈の動きが狂えば、体はもっとおかしくなってしまうからです。
無意識の運動指令が正常にキャッチして働く為の情報は、人が行動する本来の自然のある地球に合わせて出来ています。無意識の運動指令は産まれた時に体が本来持っている機能です。しかし、人が便利にした現代の環境では、産まれてベッドに寝かされた瞬間に本来の能力を発揮出来ないのが知られざる現状になります。
産まれながらに設定されていない環境で暮らせば無意識の運動指令は狂っていきます。
自然の中で暮らせば、体が本来持っている環境との調整能力が、体を自由自在に勝手に動かしてくれます。人は何も運動等しなくともただ産まれた場所で生活の為に行なう行動だけで健康で強靭な肉体を誰でも平等に手に入れる事が出来ます。本来の環境で暮らさなければどんな努力をしても無意識の運動指令からの情報が狂っているので体はおかしくなっていきます。舗装道路を上質な運動靴で走っても、体は少しずつ壊れていきます。そうでなければオリンピックのランナーは世界屈指の健康な体をずっと維持出来るに違いがないのです。

プロレス雑誌にホンの少しだけ出てくるプロレスラーの練習風景。

そこを目を凝らして見て全体の動きを探ります。プロレスラーの練習と言えばヒンズースクワットです。しゃがんで立つの繰り返しを何千回も繰り返す。
これが出来なければ絶対にプロレスラーには成れないと僕は思いました。

ところが当時の僕にはヒンズースクワットをどうやってやるのか?それが謎だったのです。
プロレス雑誌で見たヒンズースクワットはしゃがむと立つの調度中間辺りでした。

ヒンズースクワットはしゃがみながら手を後に大きく振ります。そして立ち上がる時に手を前に出して上に向かって出して胸の前辺りまで来たら船のオールを漕ぐようにしてきちんとした体勢に戻ります。
 
スーパータイガージムで教えてもらったヒンズースクワットのやり方です。プロレス雑誌のヒンズースクワットの写真は手が調度胸の前辺りにあって、しゃがむ姿勢も半分くらいでした。、、、

しゃがむ時に腕は上なのか?下なのか?今では笑い話ですが
当時の僕は真剣に悩んだ、そして考えたのです。

一日ごとにスクワットのやり方を変えます。一日目はしゃがむ時に腕を下に、次の日はしゃがむ時に腕を上に。毎日自分の体で試してみました。インターネットですぐに世界中の情報が簡単に手に入る現代とは雲泥の差です。

何でも自分で考えて試して体を鍛えました。その日々がのちに格闘技の技を学ぶ時に、武術の動きに隠された奥の意味を探る時に役に立ったのだと僕は感じています。
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昔 ただ暮らすだけで健康で強靭体を持った時代

このもう一つの運動指令の存在に気がつき、その活用法をまとめたものが東洋の武術、そして医術の根幹になります。武術とは、自分の意思ではなく地球の力を借りることで強くなる。これが武術の口伝です。人は何の努力をしなくとも自然の中で暮らすと他の野生動物と同じような健康で強靭な肉体を手に入れる事が出来る。その力は自分の意思ではなく、暮らす地球の自然がくれるのです。この理論、無意識の運動指令の活用法は起源前から存在し現代では完全に忘れさられようとしています。今よりも遥かに自然に近い暮らしをしていた紀元前の知恵は、少しの工夫ですぐに現代の暮らしの中でも効力を発揮します。次回は自分の意思ではなく、体の意志無意識の運動指令を使って姿勢を良くするやり方を紹介します。姿勢は健康に大きく関係します。体に悪い箇所が出れば姿勢は悪くなります。姿勢は立つ場所座る場所に大きく関係します。

その型を目に焼き付け、それから繰り返す。次の稽古で師匠の前で行い、間違いを正してもらう。大分ましになれば、口伝を師匠から頂く。
型が出来なければずっとそのまま。一つ覚えれば次に進めます。武術は型を繰り返し、口伝に自分で理解しながら稽古を繰り返します。

口伝とは言葉を通じて師から直接学ぶことです。言葉と文字ではおそらく伝わる深い部分が違ってくるのでしょう。
武術は文字ではなく口伝により稽古を進めます。稽古とは古(いにしえ)を稽(かんが)えるという意味で日本古来の伝統的な武術や芸事の修行や練習を指し示す言葉です。

今目の前で学ぶことを通じて古の開祖の動きと意味を時空を超えて感じ体に宿す。その為にはより情報が少ない方が良いのでしょう。

ヒンズースクワットを繰り返しているうちに、テレビでヒンズースクワットをやってるシーンが出てきました。その瞬間に分かる訳です。正しいやり方が、その時には腕の振りかたの意味や膝を曲げる角度などが瞬間に目に付きます。何故ならばずっと疑問でそれを考えながら毎日スクワットを続けていたからです。武術の口伝に相当する物が当時テレビで見たヒンズースクワットの場面でした。

プロレスラーを目指して毎日体を鍛えた日々。自分で考えて、プロレス雑誌の写真と記事から想像して工夫した日々は振り返ると大きな財産になっていました。
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