日常の動作が健康を決める

Naoyuki_Taira 3 S
歩くという運動は日常で一番多く行う運動であるかもしれません。1日一万歩歩くと健康に良いと昔から言われています。江戸時代以前の日本人は一日の移動距離は10里(40km)が基本でした。歩数にすると一体何歩になるのでしょうか?古流の武術を学ぶと、古い時代、古流武術が盛んだった日常も学びます。当時の武術家たちの日常の暮らしを知らなければ、当時の技を学ぶ事は難しいからです。一日10里の移動は、決して難しくなく、むしろ楽な距離だったようです。宿場を10里毎に設置すれば経済が回ります。経済を回す範囲が10里毎の宿場町であっただけで、本当はもっと楽に長い距離を歩けたようなのです。
その証拠に箱根の宿場の設定も10里毎になっています。10里が限度だったら、険しい箱根の移動はもっと短い距離で設定されたに違いない。箱根でも10里ですから、おそらく10里は体力ではなく経済的な理由での設定だったのでしょう。現在の我々の常識で考えれば10里を歩くことは絶対に無理としか思えない。ところが実際に宿場町の設定は10里毎ですから、我々に想像出来ないだけで真実なのです。

歩くという、日常で一番行う動作がこれだけかけ離れれば、当時の体力と健康そして総ての身体能力は現代からは想像も出来ない物だった事は間違いがないと思われます。しかしながら、毎日の移動を徒歩で行うだけでこれだけの圧倒的な体力の差が生まれるのでしょうか?おそらくそれも間違いであると想像出来ます。僕の学ぶ流儀では始めに歩き方を徹底的に学びます。そのどれもが、ヘンテコリンな、絶対に日常では行う事がないような歩き方。不思議でヘンテコリンな歩き方を昔は徹底的にやったそうです。不思議でヘンテコリンな動きが現代のスポーツ科学や医学でも発見しない体の潜在能力を引き出してくれます。きちんとやれば素晴らしい運動能力が生まれる。それなりにやるだけでも充分に健康になる。まるで嘘の様な運動は、江戸時代以前の日本人の暮らしぶりにヒントが隠されています。
samurai-method-yawaragi

江戸時代の日常は現代の想像を遥かに超える

江戸時代の末期から明治の初期にかけて日本を訪れた諸外国の人々は一様に驚き、母国に記事を送っておりその記事の記録も残されています。江戸から日光まで旅行をした際に、人力車と馬が一緒に走り、人力車の方が圧倒的に体力で勝った話は割と有名で御存知の方もいるかもしれません。江戸時代の景色、人々の暮らしは絵画として残されています。それを見ると現代の知識とは違った事実に気が付きます。大名行列の描かれた絵画を見せて頂いた事があります。数十枚の屏風に描かれた大名行列を繋いで見ると当時の様子が偲ばれます。
大名行列は数百人もの人数が描かれ、みんな楽しそうに歩いています。まるで散歩や遠足でもするような笑顔で歩いています。一日10里の移動とは思えません。一日10里の移動は当時大した距離ではなかったのでしょう。大名行列で、大名は籠に乗るにしても残りは徒歩で移動です。ギリギリの体力で毎日移動して、もしも敵に出くわせば危険なのです。おそらく充分に余裕を持った移動距離が一日10里。これは間違いないと思います。
笑顔で歩く人々は重そうな荷物を持っています。必用な荷物は総て自分たちで運ぶのですから当然そうなります。重い荷物を持って一日10里の移動。現代からは全く想像が出来ない体力の秘密とは、、、屏風の画を見ると殆どの人が裸足で歩いています。草鞋を履く人はほぼいない。日常の当たり前の景色を描いた物ですから何も嘘を描く必要はない。これが真実なのです。
江戸時代の人々は基本裸足で日常を過ごしています。裸足で舗装されていない道を歩く。これが驚異的な歩く能力の秘密です。人は骨格で体を支え、骨格の動きと筋肉の動きが調和する事で体の能力を発揮します。裸足で足指から地面に着くことで初めて人は歩くという運動を正しく行う事が可能になります。靴を履いて舗装道路を歩けば、どうやっても正しくない歩き方になってしまうのです。足の指から骨格と筋肉が正しく連動して歩くと、人は一日10里を簡単に歩く事が出来るのでしょう。現代の人々が着ると動きにくいと言われる着物。着物を着慣れるとかえって動きやすいと言われます。着物は手足を動かすとすぐに肌蹴て(はだけて)しまいます。着物を肌蹴させないで動くには、手足を奥から動かす必用があります。日常的に着物を着て過ごすと小手先の動きではなく体の奥からの動きが自然に身に付きます。体の奥から動くと自然に体の動きの効率が高くなり、身体能力が高くなります、高い身体能力は体を充分に上手に動かすと言うことなので肩凝りや腰痛は極端に少なくなります。江戸時代には道普請という事業がありました。定期的に道を大きな丸太で馴らすのです。日本は火山灰土ですから定期的に上から固めればとても歩きやすい裸足でも歩ける道が維持出来るのです。道を裸足で歩くので、道も家の延長のような物でした。日本人は道に物を捨てるなど決してしなかった訳です。江戸時代末期から明治初期に日本を訪れた諸外国の人々は町の清潔さ、綺麗さにも驚愕しています。町も家の中のように綺麗に整理整頓されている。このような文章が残っています。裸足で着物を着て、家の外も家の中のような感覚で常に過ごしたかつての日本人。そこに現代からは想像も及ばない、健康と町の秩序、そしてそこに暮らす人々の笑顔が有った訳です。この時代の健康を、全く変わった環境で生活を営む現代に蘇らせる知恵がサムライメソッドやわらぎになります。時代の変化による環境の変化は、道を例にとっても、現代では知られないどころか想像もつかない程です。その誤差に気がつかず錯覚していることが現代の運動と健康に関する隠れた問題点だと思います。錯覚とは別の世界です。それが故に間違いに気がつきにくいのです。次回は運動と健康に関する錯覚に関して書きます。
samurai-strapple2


ストライプル10月から11月末まで

入会金無料キャンペーン開催

http://strapple-taira.com/topics/detail.html?id=0000237

平直行の指導する

武術&格闘技教室スクール
ストライプル

見学自由 無料体験あり


詳細はHPをご覧ください

http://strapple-taira.com/

もう一つのHPが出来ました。
ストライプとやわらぎのHPです。
http://taira-world.com/

サムライメソッドやわらぎ大阪セミナー
11月3日(祝)開催
http://strapple-taira.com/topics/detail.html?id=0000238

サムライメソッドやわらぎ名古屋セミナー
11月23日(祝)開催
http://strapple-taira.com/topics/detail.html?id=0000239

サムライメソッドやわらぎ福岡セミナー
11月25日(日)開催
http://fukuoka-yawaragi.work/
平直行のDVD
温故知新操体法発売中
http://chirobasic.co.jp/taira/dvd1/index.html


平直行の書籍&DVD
http://strapple-taira.com/profile/media.html


平直行の電子書籍 発売中
http://bccks.jp/user/114973
facebook twitter
バックナンバーはこちらをクリック

平直行のセミナー等スケジュールのご案内

MailPoet